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美味しい物への雑感

執筆者の写真: yumikacangyumikacang

私の母は食いしん坊であった。

そして探究心も強かった。

どこかで食べて来た「アレ」をよく台所で、再現しようとしていた。

理由は父が外食嫌いで、また「アレ」を食べるには自力で作らなくてはならなかったからだと思う。


母は、臆することなくお店の人に作り方を聞いたりした。

これは、案外教えてくれる。

実は隠し味に◯◯入れてます^ ^

なんて事を教えてくれる事も多々あったようだ。

母は、大きなクッキングスクールから町の中華屋さんが近所の主婦相手に気まぐれにやっているスクールまで、

かなりの数を突(とつ)していた。

膨大なレシピは、母亡き後、妹の所へ渡った。


妹も母に似ていて、昔から常にアレコレ試行錯誤をしている。

私は、料理ができる間、テレビを観ながら父とビールを飲んでいた。笑笑


とは言え、そんな母の元に育ったので刷り込みだけは受けているし、実際に食べているので、やる気さえ有れば、お正月のお節料理も、◯◯風も、お菓子も、和洋中も作ることが出来る。やる気が有れば。。。

(あ、お節は今年もちゃんと作ったよ、お母さん!)


美味しい物って、旬があっていつでも食べられないとか、カロリーが高いとか、アクを取るのが大変とか、前処理が大変とか、やはり何かと引き換えになる。

今の私は血圧とも向き合わなければならない(゚∀゚)


そして矛盾も多い。

塩味なんだけどホンノリ甘いとか、油使ってるけどサッパリとかね。


先日、海の近くに行ったとき「丼」を食した。盛りがイマイチに見えるのは、私がご飯少な目で注文したから。

店のせいでは無い。


お正月スペシャルという事で「生マグロのトロと中トロ」が乗っていた。埋もれちゃってるけど。


生魚の処理がとても上手だった。


ねっとりしているけど噛みごたえが有り、噛みごたえは有るけど溶けちゃうみたいな、美味しい物特有の矛盾が乗っかった「丼」を頂きながら、"美味しい物"についてアレコレ思いを馳せたのであった。





暖かい日で、冬の海は穏やかだった。

あの海の中には美味しい物がたくさん泳いでいるんだなあ〜。

気持ちが凪いで、お正月疲れが解消されていく(*^^*)














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